室内扉。引き戸・開き戸の選び方
#建物 2024年1月5日(金)
新築するとき、室内扉を「引き戸か、それとも開き戸か…」と悩む方は多いです。
山梨のデイクの家でも「室内扉はどちらにした方がいいですか?」というご相談をいただくことがあります。
どちらの扉にも良さがありますし、お住まいの状況によってどちらがしっくりくるかも異なりますので、どちらを選ぶべきか迷ってしまいますよね。
これら2種類のドアは特徴も異なるため、新築の扉選びでは特徴をまずはおさえておくといいでしょう。
そこで、今回は「引き戸」と「開き戸」の特徴を簡単にお伝えします。
新築する際は、両者を比較しながら、ご自身の家づくりに合ったものを選んでみてくださいね。
引き戸とは?
引き戸は、左や右にずらしながら軽い力でも開け閉めができる室内扉です。
昔の日本住宅では引き戸が多く、ちょっと古風な“襖”のようなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
今は、洋風でおしゃれな引き戸がたくさんあり、新築でもよく選ばれています。
メリット①途中の位置で扉を止められる
引き戸のメリットは、途中の位置で開け閉めを調整できる点です。
少し開けて扉を止めておけるので「ちょっと換気したい」というときはとても便利です。
また、全開すると空間が広がるというメリットもあります。
リビングに併設する空間の間仕切りとして選ぶと、シーンごとに空間が広がるように使えるでしょう。
メリット②年代問わず開けやすい
バリアフリーとしても引き戸にはメリットがあります。
開閉にそれほど力がいらず、子供や高齢の方でも使いやすいです。
横にスライドさせるだけですから、開閉時に扉を人にぶつける心配もありません。
デメリット①断熱性と防音性がいまいち…
開き戸と比べると隙間ができてしまう点がデメリットです。
製品によって一概に言えませんが、引き戸は構造的に気密性があまりよくありません。
風も通り抜けるので、冷房や暖房をしていると効果が薄れてしまう影響もあります。
また、「隙間」は暖気や冷気だけではなく、音も通過しやすいです。
音楽を聴いている音、電話で話している声…なども、漏れてしまうかもしれません。
デメリット②レールにゴミが溜まってしまう
引き戸のレールの溝には、ホコリや髪の毛などのゴミが溜まりやすいです。
ゴミが溜まったまま毎日開閉しているうち、それが原因で開け閉めしづらくなることがあります。
基本的には、掃除機でゴミを吸い取る程度のお手入れでもOKです。
もし、戸車にゴミが引き込まれているところを見つけたら故障する前にしっかりと除去しましょう。
開き戸とは?
開き戸は、扉を前後に引いたり・押したりして開け閉めするタイプのドアです。
メリット①気密性があって、断熱効果も良好
引き戸と比べると、気密性があって、断熱効果も高まります。
防音性も高いため、テレビや映画を大音量で見たい人にもいいでしょう。
「映画を大音量でゆっくりみたいけれど廊下に漏れるのはちょっと…」というときは、引き戸よりも開き戸を検討してはいかがでしょうか。
メリット②引き戸よりはコストをおさえられる
開き戸は「ドア1枚分」のスペースがあればよく、比較的いろいろな箇所につけやすいです。
壁への引き込みもないので手間もそれほどなく、コストもおさえられます。
デメリット①開け閉めのときにぶつかるリスク…
押して開ける場合、扉の向こうの人にぶつかるリスクがあります。
勢いよく開けると、人にぶつかって転倒するリスクもあって注意が必要です。
「開ける・閉める」と扇型にスペースが必要なので、家具の配置に困るケースもあります。
デメリット②少し開けたい…という融通がきかない
開き戸は、引き戸と違って「途中まで開ける」という自由度がありません。
仮に、途中で上手く止まっていても、風が起こるとバタンと閉まってびっくりすることもあるでしょう。
ストッパーをドアの下に挟んでもいいですが、いちいち面倒に感じるかもしれません。
まとめ
最近の室内扉は、引き戸も開き戸もどちらもとてもおしゃれ。
だからこそ、どちらにしようか迷いますよね。
ただ、今回お伝えしたように、引き戸・開き戸は利便性において異なるポイントは多いです。
扉を選ぶときは、その部屋の扉をどんな風に使いたいかをイメージするところから初めてみませんか。
「子供がいるから引き戸で開閉しやすい方がいい」
「窓を開けて換気を頻繁にしたいから引き戸の方が良さそう」
「冷暖房効率の高そうな開き戸の方がいいかな…」
といった感じでもいいでしょう。
山梨のデイクの家にも、「この部屋はどっちの扉がいいのだろう」というご相談をいただくことがあります。
お客様のご希望、そして私たちの経験や施工事例も見ながら、一緒に考えてみましょう。