「家を建てたい」と思ったとき、多くの方が利用しているのが住宅ローンです。

でも、「自分の収入だけでは利用できなさそう」「年齢も年齢だし…」「中間金などはどうやって用意したらいいのだろうか」などの不安をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

さまざまな住宅ローンの商品がありますが、今回は親子で協力して家を新築できる「親子ローン」、引き渡し前の支払いに利用できる「つなぎ融資」をピックアップしてお伝えしていきます。

親子二世代で協力して家を建てられる“親子リレーローン”

親子2人でローンを組める「親子リレーローン」の仕組みや特徴について見ていきましょう。

親子リレーローンの仕組みとは

“リレー”という言葉からもイメージしやすいかもしれませんが、親と子がリレーのように住宅ローンを返済していきます。

①初めは親が主たる債務者となって住宅ローンを返済、

②親が「高齢」や「定年退職」を迎えたら子がバトンタッチして返済する

という仕組みです。

親子リレーローンを利用できるのはこんなケース

「同居」あるいは「同居予定」が基本的な利用条件です。

二世帯で暮らすときは、人数が多いため部屋数や設備も増えて、建築コストも高くなります。親の収入、子どもの収入のどちらか単独では、住宅ローンで希望の額が借りられないこともあるでしょう。

親子リレーローンなら「高齢で借りるのが難しい親」と「収入面で全額借りられないかもしれない子」の両者の条件をミックスできます。そこで、「理想の二世帯住宅が建てられた」「希望の金額が借りられた」というケースも多いです。

同居のために二世帯住宅を建てるケースなどは親子リレーローンも選択肢にしてはいかがでしょうか。

なお、使用できる銀行には限りがありますので一度スタッフさんに確認してもいいかもしれませんね!(^^)!

ペアローンとは違う

家族が協力して住宅ローンを返済するという意味で似ているのが「ペアローン」。でも、実は似ているようで似ていないのです。

親子リレーローンは途中でバトンタッチするイメージで住宅ローンの契約は「1契約」です。

ペアローンは2人、それぞれが契約するので「2契約」になります。契約に関連する印紙税、ローンの事務手数料などの諸費用も2倍かかると思ってもいいでしょう。

また、団体信用生命保険（団信）に関しても違います。

親子リレーローンの場合、金融機関にもよりますが加入できるのは「子どものみ」というケースが多いようです。

対して、ペアローンは2人どちらも団信に加入できます。

家が完成する前の支払いに利用できる“つなぎ融資”

「家は住宅ローンを使って建てるから安心」と思っていたら、実は引き渡し前にまとまった費用が必要…と知って焦る方もいるかもしれません。そこで利用したいのが「つなぎ融資」です。

引き渡し前にも支払いはある

注文住宅で新築する場合、家づくりにかかる費用を全額後払いというわけにはいきません。通常は、着工のときに「着工金」、途中で「中間金」、最後に引き渡し時に残金を支払う形、つまり建築費用は分割して支払うのです。

「つなぎ融資」は住宅ローンが実行する前に建て替えてくれる仕組み

完成前にまとまったお金が必要とは言っても、住宅ローンが実行されるのは引き渡しのとき。建築費用によって異なりますが、着工金や中間金など数百万以上にも及ぶ金額を準備するのは難しいですよね。

そこで、住宅ローンを受ける前の“つなぎ”で借りられる「つなぎ融資」なのです。

つなぎ融資のポイント

つなぎ融資は、基本的に「住宅ローン」とのセットで使えます。つなぎ融資を検討しているときは、取り扱っている金融機関の住宅ローンを選ぶ必要があります。

また、住宅ローンと同様に、つなぎ融資にも契約時の事務手数料や印紙代がかかります。つなぎ融資の金額に応じた利息も発生しますが、住宅ローンと比べると高めに設定されていることが多いです。

まとめ

二世帯住宅を建てるとき、家族みんなで協力して返済していけたら負担が減りますよね。親側は「少しでも子の返済負担を減らしたい」、子側は「親孝行で家を建ててあげたい」というように、それぞれの思いがあるでしょう。

ただ、年齢や収入で単独で住宅ローンを組めないなら、親子リレーローンという選択肢が役立ちます。

また、住宅ローンを使ったとしても、家の完成前にまとまった支払いが発生するので「つなぎ融資」は便利です。